ピクシブ文芸
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連載記事

2017年4月15日更新


伊坂幸太郎
伊坂幸太郎 最終回
  『グラスホッパー』では自殺をうながす「自殺屋」や、人を押す「押し屋」という職業人を書きたいと思ったので、最初に彼らを書いたらもう満足してしまいました。編集者に「基本的に小説は目的か謎で引っ張っていくもの」だとアドバイスされて、「あ、どっちもない」って悩みました。そう考えると、設定ありきで書くのは僕の場合、うまくいかないんです。書きたい場面があって、しかもその場面が物語の後ろにあればあ …

2017年4月14日更新


近藤勝重
今回は、村上春樹氏の文章を参考に比喩表現をもっと押し広げて考えてみたいと思います。 例えば「平和」ですが、みなさんならどう例えますか。あるいはどう言い換えますか。ここで「平和」を選んだのには、理由があります。 昔は「原子力の平和利用」、今なら集団的自衛権を認める安保法制とともに使われだした「積極的平和主義」といったところに出てくる「平和」は、はてさて本当に本来の平和を意味するのか。単に「平和 …

2017年4月13日更新


中山七里
1月21日 ようやく『ふたたび嗤う淑女』今回分を脱稿、すぐさま「野性時代」連載用原稿加筆分に着手。気がつくと昨日から何も口にしていないことを思い出し、エネルギー補給のために外出する。 本日神保町界隈は〈神田雪だるまフェア〉なるものが開催されており、街のあちこちに雪だるまが鎮座している。ただでさえ寒風吹き荒ぶというのに、更に寒くなる。それでもどこにこれだけいたんだと思うくらい子供たちが集まっている …

2017年4月11日更新


伊坂幸太郎
伊坂幸太郎 第三回
  『重力ピエロ』は、まず母親がレイプされた結果、生まれてきた子供を「春」という名前にしようと決めました。「春が二階から落ちてきた」は、その「春」からのインスピレーションで出てきた一文ですね。『重力ピエロ』というタイトルが先行していて、そのあとに兄弟の設定ができて、それから「春が落ちてきた」って書き出しが浮かんだんです。でも、これではあまりにファンタジーのような気がして、「二階から」とい …

2017年4月7日更新


伊坂幸太郎
伊坂幸太郎 第二回
  『死神の精度』だと、〈死神という存在〉と〈CDショップの試聴機の前でヘッドフォンをしている姿〉の組み合わせがそうなんです。これを方法論といえるかどうかはわかりませんが、フィクションとしての好みなんですよね。 天使は図書館に集まるというのは有名な映画の設定ですが、死神にはCDショップの試聴コーナーに集まるという設定を作り、奇妙な現実感を生む効果をねらいました。「死神=空を飛ぶのが好き」 …

2017年4月4日更新


中山七里
1月11日  14時、双葉社にて「ダ・ヴィンチ」誌のインタビュー。三月刊行予定『翼がなくても』に関しての企画で、インタビュワーは『スタート!』の際にもお世話になった河村道子さん。まずインタビューの前に編集局長以下営業部の方々がずらりと勢揃い。こちらは恐縮してコメツキバッタのように頭を下げる。 インタビューでは色々と詳細を訊かれたので、担当編集のYさんにも伝えなかった物語の二項対立やら、何故この物語に …

2017年4月3日更新


伊坂幸太郎
伊坂幸太郎 第一回
   僕は、最初にあまり綿密なプロットは立てられないんです。書きたい場面や書きたいモノがあるだけで、映画でいえば、予告編のようなイメージしか持っていません。書きたい場面や「絵」があって、それらをつないでいくパターンが多いですね。例えば『アヒルと鴨のコインロッカー』では、〈本屋を襲う〉〈ブータン人をめぐるトリックが明かされる〉〈ラスト近くで呼び鈴を押しても隣人が出てこない〉という三つの場面 …
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